- OFFJT(=Off the Job Training)で心に植える (マインド教育)
- OJT(=On the Job Training)で技を磨く (スキル教育)
- 自己啓発で体に付ける (マスター)
前回の医院のスタッフ教育3ステップではスタッフ教育を進めるための3段階にふれました。今回は1.「OFFJTで心に植える」を説明します。
■「OFFJTで心に植える」(マインド教育)
マインドとは、精神、心構え、考え方のことであり、新しいスタッフが医院で働くに当たって、院長として伝えなければならないものです。
実際は、戦力化を急ぐあまりに、マインド教育よりスキル教育が先になっている医院もよくあります。しかし、長い目でスタッフの成長を見た場合は、マインド教育からきっちりと始めたスタッフのほうが良い成長をしていることが多くあります。
医院で必要となる3つのマインド
1.ホスピタリティ
医療であることを自覚し、口腔内の悩みを持っている方に対して、奉仕精神を持って接しなければならないことを伝えます。表情や態度をみて、こちらから積極的に話しかける姿勢です。患者さまに対して、治療行為での対応は出来なくても、声を掛けたり、悩みを聞くことが、症状を和らげたり、安心してもらえることを理解させます。
2.リスク
医療行為は、人体に触れる行為であるため、より慎重な行動が必要であることを伝えます。医療事故、院内感染、個人情報保護、廃棄物処理等、法令によって安全性を定められるほどの危険性を伴っていることです。医院で行なっている細かい滅菌処理にはすべて理由があることを理解させます。
3.医院理念
医療サービスはチームで行なうものであり、一人一人の役割をきちんと行なうことが必要であることを伝えます。受付の接遇、院長の治療、助手の応対、会計の説明がすべてきっちりと行なえて、満足がもらえることです。医院理念にある目的を達成するために、チームが形成され、業務の分担が行なわれていることを理解させます。
マインド教育とはとても深いものであり、最初にマインドを持つ目的をすべて理解させることは不可能なことです。しかし、最初に目的を伝えることで、仕事中に業務の目的を考えることが出来る様になります。
仕事を通して、医院のコンセプトを考え、もっと患者さんに喜んでもらえること、もっと医院が良くなることを考えることが出来るようになれば、自己啓発の段階です。自己啓発の段階に進むためには、初期指導におけるマインド教育をしっかりと行なわなければなりません。
院長かチーフが、診療時間外に30分かけて、医院のコンセプトや方針を話すことで、新しいスタッフとの意思疎通が深まります。
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