■スタッフが辞めない医院を作る方法
シリーズ第2弾。
今回は「スタッフの頑張りを成果にする」をテーマにお話しさせていただきます。
プロローグ | |
第1弾 | スタッフの個性を見ることはスタッフが辞めない医院への第一歩! |
第2弾 | スタッフの頑張りに成果を感じられますか? |
■スタッフの頑張りに成果を感じられますか?
スタッフが辞めない医院を作る方法として
「スタッフの頑張りを成果にする」ことを
私は院長にお伝えしています。
ずばり、貴院ではスタッフの頑張りに成果を感じられていますか?
「私なりに頑張っています」
スタッフからのメッセージでよく耳にする言葉ですが、
これは良い意味でもあり、
良くない意味でも取ることができるメッセージです。
このようなスタッフからのメッセージに対しては、
より具体的に、より内容を絞って
医院とスタッフがコミュニケーションをとる必要があります。
このメッセージに対して、
「スタッフみんなが頑張っている」
「頑張るのは当たり前」という考えを
お持ちの院長も多くおられると思います。
私は、この考え方もベースとして必要だと考えます。
しかし、このままでは互いの認識にズレが生じ、
スタッフは自分の頑張りが認めてもらえないと感じ、
院長はスタッフの頑張りに成果を感じられないままとなります。
では、このような抽象的なコミュニケーションを
レベルアップさせるには、どのようにすればよいでしょうか。
答えは、<院長とスタッフで成果を共有する>ことです。
■院長とスタッフで成果を共有する方法
もちろん、入社年数や経験年数、スタッフの個性を踏まえた上で、
スタッフが頑張った成果を目に見える形で共有することです。
方法として、院長からスタッフへ指示を出す際には
結果目標を提示することで成果を共有することができます。
例えば、「丁寧な電話対応をして欲しい」と言う指示であれば、
◎丁寧な電話対応によって患者様より喜びの声をもらった
△丁寧な電話対応によって受診に繋がった
×丁寧な電話対応ができなかったことがあり、受診に繋がらなかったことがある
上記のような目標とすべき具体的な結果を示すことで、
医院やスタッフ自身が、結果を基に得られた成果を振り返ることができます。
△までの目標達成は、中堅のスタッフならできると思いますが、
◎までの目標達成はかなり難しい内容になっています。
ただ、医院や全スタッフ、誰もが頑張った!と
自信を持てる成果と言われれば、申し分ない内容だと思います。
そして、あえて高い結果目標を設定しておくことで
上には上があることをスタッフへ伝えることができます。
お互いに仕事の価値を高めるには
こう言ったメッセージをスタッフにわかりやすく伝えることも
院長(チーフ、マネージャー)の仕事として必要です。
その他、結果目標の具体例を記載しておきます。
より、成果が見えやすくするために数字を用いるのも効果的です。
スタッフ間の | ◎ | スタッフ間の業務連携ができ、全体のスムーズな流れに貢献した。 |
△ | スタッフ間の業務連携が支障なく行なうことができた。 | |
× | スタッフ間の業務連携がうまくできないことがあった。 | |
報告・連絡・ | ◎ | 報告・連絡・相談の積極的な実施によって、円滑な業務の流れを作った。 |
△ | 基本的な報告・連絡・相談は問題なく実践できた。 | |
× | 報告・連絡・相談がうまくできないことがあった。 | |
ミーティングで | ◎ | アイデア・賛成・反対意見を5回以上発言し、成果を上げるように行動した。 |
△ | アイデア・賛成・反対意見を3回以上発言することができた。 | |
× | アイデア・賛成・反対意見を3回以上発言できないことがあった。 |
■スタッフの頑張りを感じられる環境づくりを
この医院で頑張ろうと入社して来たスタッフを
ほどほどの成果で終わらせるのか
より高い目標を持つことでモチベーションを維持し
より多くの成果を上げるのか
どちらが貴院にとって必要なスタッフになるか
明白ではないでしょうか。
あえて高い結果を目標にすることで
より継続的な頑張りが必要であり、
より知恵を使った頑張りが必要であることを
スタッフ自身で理解してもらえる環境ができます。
そして必然的に継続性が高まることになります。
だからこそ、院長がより高い目標を掲げることが
より高い目標を達成できるスタッフを育てることへと繋がります。
より高い目標を達成し、たくさんの成果を感じられるようになれば
医療スキルの向上だけでなく、社会性や人間性を高めることにも繋がると思います。
毎日同じ場所で仕事をして
目標を高く持ち続けることは容易ではありません。
次回は、スタッフに継続して目標を高く持つ続けてもらうべく、
「スタッフの評価を報酬に繋げる」をテーマにお話しさせていただきます。
新経営サービス清水税理士法人
歯科専門コンサルタント
竹田 元治
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