前回、「スタッフが辞めない医院を作る方法」と題して長期的な医院経営においてスタッフの定着率を最も優先すべきだと考える院長が増えていることをお話しさせていただきました。
スタッフ定着率の安定、即ちスタッフが辞めない医院を作る方法として私が掲げる3つの定義はこちらです。
- スタッフの個性を見る
- スタッフの頑張りを成果にする
- スタッフの評価を報酬に繋げる
本日は、1番の「スタッフの個性を見ること」についてお話しさせていただきます。
■スタッフの個性を見る
院長は、日々の診療で患者さんの治療に専念しておられることでしょう。しかし、その診療時間内でもスタッフの個性を見ることができるはずです。大事なことは見る意識を持つこと。出来るだけ良い部分を探すつもりで見て下さい。悪い部分を探すことは控える事です。（悪い部分は自然と見えてきます(笑)）
■診療室でのスタッフの働き
診療室では、Dh（歯科衛生士）やDa（歯科助手）の働きについて以下の点に注目して見てみてください。
・ 患者さんへの声の掛け方
・ スケーリング等のスムーズさ
・ Dr（歯科医師）チェックでの処置レベルの確認
・ チェア回りの片付けと次の準備などスタッフの診療中での姿勢
もしも、院長の求めているレベル以上の動きや声掛けをスタッフが当たり前のように実践しているのを目の当たりにしたとしたら、見る努力をする価値を存分に感じられるでしょう。
■受付でのスタッフの働き
受付では、受付スタッフの患者対応の姿勢を見ることができます。
・ 来院者に対してすぐに挨拶ができているか
・ 電話対応が丁寧で適切か
・ 診察券や保険証などの受け渡しがスムーズにできているか
・ 会計時の治療説明が適切か
・ 次回のアポイントの取り方
受付スタッフの対応を見るためには、院長が受付を通る工夫をする必要がありますが、医院によれば診療室からでも耳を傾けるだけで声を聞き取ることはできるのではないでしょうか。日常的に院長がスタッフを見る意識を持っていなければ、耳を傾けることも、受付へ足を運ぶことにも繋がりません。
スタッフを信頼することは大切な事ですが、スタッフに任せきりにして、院長が居ない時にどの様な頑張りをしているかを知ることを放棄してはいけません。「疑って見る」のではなく、「信頼しているから見る」という姿勢であれば心のハードルも下げることができると思います。良心の強い院長にはこの発想をお勧めします。
■スタッフの評価を定例化
スタッフの頑張りを目の当たりにすることで感じられるかと思いますが、評価を定例化することも重要です。スタッフが辞めにくい医院を作るために＜人事評価制度＞を導入するのであれば、年2回の賞与のタイミングで院長からのスタッフ評価はもちろん、スタッフが自己評価をするタイミングを作ることも大切です。
日々、同じような仕事をルーティン化する事で精神的な安心感や業績的な安定感を持つことができます。しかし、このルーティン化がマンネリ化しないようにスタッフマネジメントすることは、「院長の仕事」です。
本年も賞与のタイミングが迫っております。このタイミングで半年の振返りとして各スタッフの仕事ぶりを思い出し、院長もスタッフも納得のいく賞与決定を目指してください。
・ 賞与を支給予定だが、適正額がわからない。
・ 人事評価制度を導入したいがどこから手を付けて良いかわからない。
・ スタッフの評価基準が定まっていない
もし、賞与の支給について上記のようなお悩みがありましたら定期開催中の＜人事評価体験講座＞へご参加ください。
オンラインではありますが、少人数制なので直接講師が皆さまのお悩みをお伺いしながら人事評価制度導入の足掛かりをアドバイスさせていただきます。もう一歩、スタッフマネジメントに挑戦されたい院長の参加を心よりお待ちしております。
【次回開催日時】11月18日（木） 14:00～17:00
【開催方法】Zoomを使用したオンライン形式
詳しくはセミナーページをご覧ください。
＜過去の開催状況はこちら＞
次回のコラムでは、「スタッフの頑張りを成果にする方法」についてお話しします。
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